弁護士業務支援ソフトのメリット・デメリット

弁護士業務支援ソフトとは、弁護士業務の効率化に役立つ機能を搭載したソフトウェアまたはシステムです。複数の業務やタスクを同時進行することでコア業務が滞らないようにサポートするもので、細かなカスタマイズにも対応しています。

この記事では、弁護士業務支援ソフトを導入するメリット・デメリットを紹介します。

弁護士業務支援ソフトを導入するメリット

業務の効率化に役立つ

弁護士業務支援ソフトは、弁護士事務所の業務を効率化するための機能が充実しています。事件管理や記録管理、顧客管理といった管理機能は、いずれも業務効率化をかなえる機能です。

一例として、顧客管理や書類管理といった機能が導入されていれば、訴状や準備書面を作成するたびに住所や氏名を入力する必要がなくなり、書面準備の手間が省けます。

レイアウト崩れを防ぐ

書面の準備では、全体の体裁が崩れると見づらくなってしまい、誤記や誤読につながるおそれがあります。修正のために一度作成した書類を見直し、確認・訂正しなければなりません。

自動で正しい体裁の書類が作成できる機能は、チェックや修正の手間を軽減します。

精算処理の効率化

弁護士業務支援ソフトの導入によって、経費の自動計算やその他の費用も含めた入出金管理、税務申告の準備も効率化できます。

金銭にかかわる処理の効率化によって、弁護士は顧客とのコミュニケーションや打ち合わせ、契約といった部分に注力できるようになります。金額の打ち間違いや計算ミスの予防にも役立てられるでしょう。

スケジュールの適正管理

スケジュール管理機能が搭載されている弁護士業務支援ソフトを導入することで、所属する弁護士やスタッフのスケジュールを個別に管理できます。スケジュールは個別管理のほかにグループやチームごと、共同受任している他の事務所と共有できる場合があります（弁護士業務支援ソフトの仕様やオプションを要確認）。

メールなどでスケジュールを送る必要がなく、スケジュールの共有忘れも防げるため、予定をリアルタイムに共有できます。

弁護士業務支援ソフトを導入するデメリット

セキュリティ対策が必要

弁護士業務支援ソフトの中には、クラウド上でデータを管理するものもあり、外部からの攻撃を防ぐためにセキュリティ対策が必要です。

顧客の情報や事件に関するデータは秘匿性が高いため、外部からの攻撃だけではなく内部の情報漏えいリスクにも備える必要があります。顧客が安心して弁護士サービスを利用できるように、セキュリティ対策を整えましょう。

IT化が難しい業務もある

電子契約対応の弁護士業務支援ソフトを導入しても、紙の書面で契約内容を残さなければならない場合は、電子契約機能が使用できません。不動産売買の際の重要事項説明書など、IT化に対応していないケースもあることに注意が必要です。

ソフトの導入にコストがかかる

高機能な支援ソフト、または従来の支援ソフトにオプションを付帯するといったカスタマイズには費用がかかります。支援ソフトは弁護士業務の効率化に役立ちますが、コストが高額になりすぎないように、複数の支援ソフトやシステムを比較して費用対効果を事前に確認するようにしましょう。

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